SSブログ

さいごのこいのはなし [深層]

とある心理テスト(?)で『中高生のような青臭さをほとんど感じられない』とか言われました。
『面倒くさいのかモテないのか仕事が忙しいのかは判断できませんが』ってフォローもついてましたが。
のであまりのショックにここ最近で1番新しい片恋の話でも書こうかと。

えーっと、もう5年前の話になるかな…?
(↑『最近すこし色恋沙汰から遠ざかっていませんか?』って風にも書いてあったさーふふーんだ)
長いですよー6年前のことから書いちゃいますんで。しかも2部構成予定(笑)。

その人とは中学2、3年次に同じクラスで。
私が唯一進路の相談をできた相手でした。

中学1年のときに所謂 “イジメ” にあった私は、もうその中学の同級生とはなるべく接点を置きたくなくなっていました。周囲と話すことは話しても、自ら率先して手を挙げることは全くと言っていいほどなく、大人しく目立たないように、ただひたすらひっそりと生きていました。
ちなみに小学生のときは「活発で社交性があって優しい、リーダーとして統率のとれる優等生」だったので、その変わり様に同小学校出身者は驚いていました。
だから誰1人、わたしを知らない学校へ行きたかった。
いい子の私や数あわせで班に加わるような大人しい私を知っている人間のいない学校へ進学したかった。そこで1からやりなおしたい。…生まれ変わりたい。そう思った。だから「努力次第」と言われたチャレンジ校に手を伸ばした。無謀な賭けをしなくても、受かる学校はあったのに。
その学校は、県内でも有名な私立の高校で。入試はオープン、マークシート方式の3科目。
レベルが低く、その高校名さえ知らない(というか公立第1希望者のほうが圧倒的に多い)人間の多かった母校中学で、私は周囲に溶け込むように公立受験組を装いながらその私立校を目指しました。
当然、誰にも言えなかった。
学校名を知ったら、私立の学校案内で目に留まるようになってしまう。レベルなどはすぐに噂に乗るだろう。――そういう学校だった。だから言いませんでした。
(幸いにも塾の当時仲良くしていた女の子が同じ場所を受験すると言うことで「一緒にがんばろうね!」と言ってくれていたので、受験に関する相談などは塾で行えたし。)
ある日、母がその高校に関する模擬試験の話を持ってきました。でも申し込みの方法がわからないと。
その模擬試験の主催塾には、聞き覚えがありました。
そう、〔彼〕の通う進学塾でした。
〔彼〕は当時生徒会長で、人当たりがよく、頭が良いことで「別世界の人」として一目置かれた存在でした。もちろん私も、「別世界の人」だと思っていました。何て言うか、〔彼〕は他の人間と“纏っている色”が違うかな、というか。私立主眼とも公立主眼とも違う、卓越した別色を“纏っている”様に見えてたんです。
超話しかけにくいじゃん(´∀`;)
でもびびり屋にもかかわらず自分の進路のために、私は〔彼〕に休み時間に声をかけ教室の隅に引っ張っていきました。

「えっと…変なこと、訊くね。ちょっと高めのレベルの私立の模試に、心当たりないかなぁ?」
「高めの私立、受けるの?(驚)」
「そんな高いとこじゃなくていいのもう本当にっ、ほんのちょっと高めって感じのとこなんだけどっ(←必死)」
「…T蔭理数科なら、模試やってるよ。ウチの塾。」
「あ、もうそんな感じですハイそれでも高いけど!(←もう必死)」
「…T蔭受けるの?」
「なななな何ていうかね、あは、あははは…(←もろばれ)」
「うん、持ってこようか、模試の案内。」
是非お願いしますそして何も聞かないでください。(←すがりつき)」
「わかった、何も聞かない(笑)。」

そんな感じでばれました
〔彼〕は快く引き受けてくれ、模試の案内を持ってきてくれました。
ついでに「受けるんだ?」と訊かれ、「…普通科だよ?」と言ったら併願をプッシュされました
そんな風に、〔彼〕との交流は始まったのです。
私の生活は、少しずつ変わりました。

〔彼〕は学校でも数少ない、私立のハイレベル校を狙っていました。
まさか同じクラスにまがいなりにも(っていうと問題だけど)県内ハイっつか上位レベルの私立を狙ってる人間が潜んでいるとは思わなかったのでしょう。公立の話で沸き立ってましたからね。
最近の流行語で言うところの“ステルス”的存在な私と彼は、おもいのほか話が合いました。
それまであまり話さなかったのが嘘のように、〔彼〕は身近になりました。
塾から帰る電車に偶然乗り合わせたり、授業中の内職に気づいたり…そんな接点も増えました。
「別世界の人」であることに、かわりはなかったですけれども。

そして私と〔彼〕は、受験の出願後に1つの約束をしました。
でも約束と言うには少し何かが足りない…同じ願いとか、同じ想いを共有したというか。
それは 「公立の出願を取り消しに行こうね」 でした。
公立の受験前に私立の受験は終わり、結果が出ます。
〔彼〕にとっては滑り止めの、私にとっては第2希望の受験となるわけです(私の滑り止めは私立だったので)。その出願を取り消すということは、受験する必要がない=希望の高校に受かったということになるんです。
それに勇気づけられたのは、私だけだと思うんですが。

私立の発表後、早めに登校した私は何故か教室にいた〔彼〕と結果報告をしあいました。
私の第1希望合格を、〔彼〕は手をとって笑顔で祝ってくれました。
〔彼〕は第1希望不合格、第2希望は合格にもかかわらず自宅から通えないので第3希望の高校に通うことにしたと。
祝ってもらえたことは嬉しかった。
でも彼の不合格を聞いた私は何もできませんでした。言葉が出ませんでした。
そして唐突に、思いました。
――その笑顔の奥の〔彼〕は、どんな表情なのだろう。
〔彼〕は自分の中で渦巻く感情を、どれだけ辛い思いで乗り越えたのだろう、と。

実はこのとき、私には〔彼〕ではない好きな人がいたんです。
〔彼〕に憧れとか、尊敬とか、そういった感情を抱いてはいたんですが。
卒業した後も、しばらくはそうでした。

…この続きは明日書ければ(←えー)。


nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 1

イチ

はじめまして、大学1年のものです。。
文系ですが医療にも興味あります!
医療に限らず、記事を楽しみにしてるんで早めに更新してくださいね!!
by イチ (2005-09-30 17:10) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。